【ブリ・ワラサ・ハマチに寄生する】ブリ糸状虫・アニサキスは食べても大丈夫か

釣ったブリを捌いたら、ブリ糸状虫が居たため、ブリ・ワラサ・ハマチに寄生するブリ糸状虫について調べてみまました。


ブリ糸状虫


読み方

ブリ糸状虫=ぶりしじょうちゅう


ブリ・ワラサ・ハマチに寄生するブリ糸状虫食べたら問題はあるか

ブリの寄生虫には、主にブリ糸状虫とアニサキスの2種類があります。ブリ糸状虫は大型の寄生虫で、細さは2~3ミリほど、小さいものは5センチ、大きなものは50センチにまで成長します。筋肉や体腔にとぐろを巻いたように寄生します。大きいので捌いた時に目視で発見できることがほとんどです。魚の筋肉部分に寄生し、体液を吸って生きているため、橙赤色をしています。ブリ糸状虫は食中毒になったり、人の体内に寄生したり、卵を産み付けたりしない無害なもので、寄生していた魚も食べても衛生上の問題はありません。


ブリ糸状虫はブリ・ワラサ・ハマチに寄生する

理由は分かりませんが、ブリ糸状虫は大型のブリ・ワラサ・ハマチにのみ寄生する様です。


時期

春から初夏にかけて最も多く寄生します。


ブリ線虫とアニサキスの違い

アニサキスは海に生息する小さな寄生虫で、鯨やイルカなどの体内で生まれます。アニサキスの始まりは卵の状態で、食物連鎖によって寄生を繰り返します。アニサキスの色は半透明の白色で、幼虫のサイズは2~3センチの糸状。鯨など宿主の体内では成虫に成長しますが、人間の体内はアニサキスにとって環境が合わないため成虫にはならず、1週間以内に死滅します。しかし、その際アニサキスが胃や腸内の粘膜に潜り込むことによって起こる急性胃アニサキス症では、食後数時間後~十数時間後に、みぞおちの激しい痛み・悪心・嘔吐を生じます。


スーパーで買ったブリにブリ糸状虫

刺身の場合はスーパーからお金を返却してもらえる可能性はあります。ただしその場合、現物を見せないと難しいと思います。半身やまるごと1匹で購入した場合、寄生虫の有無は魚を捌く人に委ねられます。その場合は難しいのではないかと思います。


養殖のブリにはブリ糸状虫はいないか

養殖ブリにはほとんど寄生虫はいません。なぜなら、養殖のブリではエサが管理されており、寄生虫を含んだエサを食べることがないからです。 稚魚であるモジャコからブリになるまで丁寧に管理されて育つので、寄生虫の心配は比較的少ないと言えます。


アニサキス(ブリ・ワラサ・ハマチに寄生する白い虫)

白い寄生虫はアニサキスです。


アニサキス 食べてしまったらどうなるか

アニサキスによる食中毒(アニサキス症)の症状は? 食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。 急性腸アニサキス症 食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。


アニサキスを食べて放っておくとどうなるか

放置してもアニサキスは死んでしまうので、発症後、4~5日で胃痛は消えていきます。 胃カメラで虫体を摘除すれば痛みはすぐ消えるようです。


アニサキスの殺し方

60℃以上での1分以上の加熱、マイナス20度以下での24時間以上の冷凍によってアニサキスは死滅しますので、食べる場合は、処理を経たものを食べることで、アニサキス症を予防することができます。 また、アニサキスは目に見える大きさ(約15ミリ)です。調理するとき、食べるときに注意を払うことが大切です。


アニサキスは食べても大丈夫か

アニサキスが寄生した魚介類を、生や生に近い状態で食べると、ヒトの胃や腸壁に侵入し胃腸炎を起こす原因となります。 予防のためには、生で食べないことが一番です。 もし生で食べる場合は、内臓や筋肉に移行しているアニサキスを取り除く必要がありますが、発見しづらいため、注意が必要です。


アニサキスが一番多い魚

アニサキスの感染率や分布は地域や種によって異なるため、一番多いとされる魚種は一概には言えません。ただし、アニサキスの感染がよく知られている魚種としては、


サバ

サバはアニサキスの感染が比較的多い魚の一つとされています。特に北太平洋や北大西洋の冷たい海域で釣れるサバには注意が必要です。


サンマ

サンマもアニサキスの感染が報告されており、特に太平洋沿岸で釣れるサンマに注意が必要です。


イワシ

イワシもアニサキスの感染が知られています。イワシは多くの地域で広く食べられている魚であるため、適切な調理や処理が重要です。


アニサキスがいない魚

アニサキスは寄生虫のため、完全にアニサキスがいないと言える魚はありません。多くの魚において、アニサキスの感染の可能性は存在します。ただし、感染率が非常に低い魚やアニサキス感染がほとんど報告されていない魚も存在します。一般的に、深海魚や海水温が低い地域で生息している魚は、アニサキスの感染率が比較的低いとされています。これは、アニサキスの幼虫が海水中で成熟するのに一定の温度が必要であり、深海や寒冷な水域ではその条件が満たされにくいためです。
ただし、魚を安全に食べるためには、適切な調理と衛生管理が重要です。魚を完全に加熱することでアニサキスを殺すことができます。また、生魚料理や刺身を食べる場合は、信頼できる食品業者からの安全な食材を選び、注意深く処理することが必要です。


まとめ

ブリ糸状虫に寄生されたブリ・ワラサ・ハマチは、特に問題なく食べられる様です。一方で、ブリ糸状虫に寄生されたブリ・ワラサ・ハマチは市場価値が落ちるため、廃棄処分等になる場合がある様です。